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武田クリニックメールマガジン 第117号

2008.06.30

守田医師より

いよいよ夏が近づいてまいりました。じめじめと蒸し暑い日が多いですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。さて今回は、動脈硬化性疾患(心筋梗塞、狭心症、脳出血、脳梗塞、大動脈瘤など)の危険度の指標ともなります。動脈硬化の程度を調べる検査についてご説明します。

1)内頸動脈壁肥厚度

超音波で内頸動脈の性状、壁の厚さの計測などを行います。内頸動脈は、大脳をはじめとする中枢神経を栄養とする重要な血管でもあり、壁が厚くなって血管内腔の狭窄が激しい場合は、内腔を広げる治療(インターベンション)を行うこともあります。

2)血管脈波

俗に血管年齢とも呼ばれています。血管の硬さをしらべます。数値が高いほど血管が硬く、動脈硬化が進んでいると考えられます。年齢ごとに平均値があり、それと比べることで年齢相応なのか、年齢よりも血管は年をとっているのか、若いのかなどがわかります。また、同時に下腿の血行が悪くなっていないかの指標(上肢と下肢の血圧の比)も算出します。

3)FMD(flow mediated dilatation,血流依存性血管拡張反応)

当院に6月より新しく導入した検査です。動脈血管の内腔は、血管内皮細胞に覆われています。血管内皮細胞は様々な物質を分泌して、血管の収縮・拡張を調節しています。この血管内皮細胞の機能を調べる検査です。

当院では1)から3)の検査を組み合わせて、総合的に動脈硬化の程度を評価していきます。

動脈硬化を進展させないためには、糖尿病や高血圧、高脂血症の良好なコントロール、禁煙、適度な運動などが大切です。検査の結果など、詳しくは主治医におたずねください。

臨床検査技師 長谷川より 

早いものでもう梅雨の時期になり、今年も半分過ぎましたね。
最近は時間が過ぎるのが早く感じます・・・

今回、FMD検査(血流依存性血管拡張官能検査)という新しい機械が入りました。
この機械は、血管の内皮機能を調べる検査で血管の将来を知る指標になります。

内皮機能が低下していると、将来、動脈硬化が進んでしまうそうです。
10分~15分位でできる簡単な検査です。

規則正しい食生活や適度な運動が、動脈硬化をはじめ健康管理には重要ですが、この検査も皆様の健康管理のお役にたてればと思います。


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